ポロシャツの素材は?
- yanagida
- 2017年3月8日
- 読了時間: 4分
更新日:2020年2月21日
夏の暑い中、どう快適に着るポロシャツが作れるか?
そして、少しでも一年を通して長く着ることができる素材は?
涼しさを出すにはやはり汗を素早く吸収して、素早く乾かすことが必要なのです。
そうすることにより、ベタつきがなくサラッとした着心地が確保される。
ポロシャツは綿100%の素材が夏物では涼しげで好まれがちだが、汗の速乾性で言えば決して綿がいいわけではない。綿100%の素材が悪いわけでは当然ないのだが、そこにある欠点をなんとか取り除きたいと思い、いろいろ試したのだ。
ここではベイシックなカノコの白いポロシャツと言うことを限定に見てみる。
綿100%ポロシャツの良いところ
夏には肌触りが涼しい。 (決して本来の涼しさではないが?)
天然らしい肌触り
基本的に洗濯機で気軽に洗える。
・・・・・?
それ以外に特に思いつかない。。。。
綿100%ポロシャツの悪いところ
重い。
シワになりやすい。
夏以外で着るには肌触りに優しさが足りない。ゴワゴワ感がある。
夏以外で着るにはやや冷たく感じる。(これはカノコという編み組織の特徴でもある。)
白の色味がどうしても黄身がかかってしまう。
では、私的にはどう言う素材が理想的なのか?
軽い。
気軽に洗濯機で洗える。
シワになりにくい。
天然らしい肌触り。
涼しい。
夏以外でもインナーとしてきやすい。ゴワゴワしていない。
黄身のない白。 (卵の話ではない。。。。)
である。。。。。いわゆる機能性という便利な素材ってことになるのか?
そこで吟味した結果、綿65% ポリエステル35%のこの素材混率が自分にとって一番理想的だと言うところに行き着いた。今の所。。。。
まず、ポリエステルという素材は科学技術によって生まれただけあり、天然素材の欠点をカバーしているもので、うまく使えば非常に役に立つものである。
非常に軽く、速乾性がありシワになりにくい。この糸の合繊タッチを無くすために綿を使い
天然繊維の肌触りを出す。それには綿65%ぐらいは欲しい、これが60%になるとちょっときになるのである。ひょっとしたら、気にならない程度なのかもしれないが、私は気になるのである。
綿とポリエステルの糸を混ぜ合わせながらカノコを編んで肌触りをよくし、肌側に吸汗性の優れたポリエステル糸を使い、外側は凸状をしているので、表面積が大きく吸収した汗を速やかに乾燥させる。
これにより触った感じは天然素材のタッチをキープして、35%のポリエステルが軽さと速乾性を出してくれる。この35%のポリエステルで結構な軽さが出せるのです。
多分、普段コットン100%のものを着慣れた人からすると、結構な違いを体感できるはずだ。
そして、ポリエステルの糸は色の発色がいい、白を白で出せるところがまたいい。綿のように生成りにならない真っ白ができるのである。
そこでカノコで5.8オンス(195g/㎡)という素材の厚さは真っ白な色でも透けが気にならない程度の薄さなのです。これが5オンスになると透けが気になり、着づらくなってしますでしょう。涼しさと透け感とのバランスと言う事である。
そしてこの素材が綿100%の素材と違いシワになりにくいのである。洗ったらそのまま干せばシワのない綺麗な顔に戻るのである。楽チンキマワリない。私はどこか面倒臭がりなのであろう。
こうして、誰がどこまで気にするのかわからないところを、自分なりに探し求めた結果がこの素材になったと言う事で、果たしてどんなものか?一度は試していただきたいのです。
最終的にあらゆる面をトータル的に見て、一番自分に合うのはどのような素材なのか?それがわかると次買うときに間違いのなく自分にあった物を選べるようになるのです。。。。
着る側としては気軽な感覚で、気に入ったから着る。 飽きたから気なくなる。 それでいいと思う。単純にどう服というファッションを楽しむか、それだけでいい。。。
でも、作る側は作る理由をそれなりに深く考えて作るべきで、そこからどれだけ軽い感覚に持っていくか、どれだけ多くの消費者に近づくのがベストなのか?を考えるものなのです。
自分にとっての良質とは何か? ってことですね。。。。
自分も作り手ながらも一人の消費者でもあり、その自分がどんな物があったらいいのか?って根本的には消費者目線であるわけである。同じ目線の人には間違いなく嬉しい素材のポロシャツになっていると思う。。。。
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